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NHKスペシャル、長周期パルスの衝撃 / 都市直下地震、新たな脅威

投稿日:2017年9月4日 更新日:

NHKスペシャル(9月2日放送)で、”都市直下地震、新たな脅威 長周期パルスの衝撃”という、特集がありました。去年4月の熊本地震で初めて明らかになった長周期の強い揺れの脅威とその戦いの最前線を追うレポートでした。




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直下型地震、長周期パルスの正体(その破壊力)

「長周期パルス」とは、地震発生による揺れのうち、一往復するのにかかる時間(周期)が約3秒と長く強い揺れのことです。通常の大地震でも周期は1~2秒と短いのが普通です。

熊本地震で計測された西原役場の地震計による波形は、まるで人の心電図のように大きく脈打つ波形で、国内の地震では観測されたことのない特殊な地震の揺れを捉えていました。

それが、長周期パルスで、超高層ビルや高層マンションなど高い建物に大きな被害をもたら恐れがある直下型地震の揺れです。

地震発生約10秒後に一発の大きな揺れとなって襲うもので、超高層ビルの場合、揺れ幅は最大で約2,7メートル、設計時の想定の5倍にもなるものです。

一撃でビルの骨組みが壊れ、最悪の場合倒壊のリスクもあるといいます。



これまでの直下型地震では、周期が1~2秒の小刻みな揺れが発生していて、大きく揺れて被害を受けるのは、木造住宅のような低い建物でした。高層の建物は揺れを吸収する構造になっているので、地震には強いと思われていました。

しかし、長周期パルスには、強い破壊力が秘められていることが分かってきました。

超高層ビルは、長周期パルスには弱い構造物なのです。

熊本地震の際の西原村役場の地震のデータを東京・新宿の某大学の高層ビル(29階立て、高さ133メートル)に当てはめてシュミレーションしてみると、最上階での揺れ幅は2,7メートルにもなりました。

この時、ビルの鉄骨の損傷が負荷のかかりやすい下の階を中心に起こりました。揺れが収まっても、ビルは変形して傾いたままになってしまいます。さらに条件が悪ければ、そのまま倒壊してしまう可能性があるということです。

直下型の長周期パルスの揺れの特徴は、地震発生後短い時間で(約10秒以内)、非常に大きな揺れが襲うということです。

緊急地震速報も間に合わず、逃げる間もない可能性があるそうです。




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長周期パルスは、どんな場所で発生しやすいのか?

では、長周期パルスはどんな場所で発生しやすいのでしょうか?

それは、地表に断層が現れた場所(地震で地表に線状のズレが露出している場所)です。

専門家によると、マグニチュード7クラスの活断層地震が起こると、地表に断層が現れるそうです。

この点に関し、国がマグニチュード7クラスの大地震の発生を予想している活断層は全国に113箇所あります。

福岡、大阪、東京、仙台などにもあります。東京の場合は、「立川断層帯」と呼ばれるのがそれです。

これら地域の地震で地表に断層が現れた場合、周辺数キロの範囲で長周期パルスが発生する可能性があります。


長周期パルスは、次はどこで起きるのか?

それら多数ある断層帯の中で、次はどこが危ないのか?
(次は日本のどこが、長周期パルスの揺れに襲われる危険性が高いのか?)

専門家の解析の結果、最もリスクが高いのは、

大阪の上町(うえまち)断層帯

だということでした。

上町断層帯は全長42kmの活断層で、超高層ビルや高層マンションが立ち並ぶ大阪の中心部です。

国は、マグニチュード7,5の地震が発生すると、地表が最大3メートルずれ動くと予想しています。

ちなみに、関東地方については、地層が厚く、地表に断層が現れるような直下型地震が起こる断層帯は、今のところ、良く分かっていないらしいです。




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長周期パルスとの闘い(これまでにない対策)

現状では、長周期パルスに対する根本的な対策は見つかっていません。

しかし、被害を少しでも少なくするための様々な試みは始まっています。

●「E-ディフェンス」(国の実験施設)

これは、街の一角を丸ごと地面から空気の力で浮かせて地震の揺れから守ろうという「フロートシティ」構想です。

ビルなどの建物や人口地盤の底の部分から空気を噴射させることで、地面の揺れが伝わらないようにする仕組みです。

現在は、小型版で実験を行っています。実験装置を使うと、地震(人工)による揺れは1/30に抑えることができています。

現状では、この装置を6個使うと、木造住宅を浮かすことが可能となっています。

さらに、免震装置にダンパーを組み合わせて、長周期パルスの大きな揺れを吸収させる方法も開発されています。


これから高層マンションを買う場合の、長周期パルスへの注意点

全国に断層帯が多数あり、そこで直下型地震が起これば長周期パルスの発生で、大きな揺れによる甚大な被害が予想されることが分かってしまった以上、これから高層マンションを買う人は、対策はどうすればいいのか?

その注意点として、

①高層マンションの下に活断層があるか調べる
②地盤が固いかどうか調べる

以上の2点は購入前に調査しておくとよいそうです。

①の活断層については、政府の「地震調査研究推進本部」のHPが参考になりますし、
②の地盤は、「防災科学技術研究所」のHPで全国の地盤の状況がわかります。




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